実を付けやすいオリーブ苗生産中
オリーブは用途や好みで
品種を選べます。
オリーブは用途や好みで品種を選べます。
現在カジムラファームでは、国内外3カ所のDNA検査機関で判別可能なところまで
調べた苗を育成し、自社母木園で管理しています。
現在カジムラファームでは、国内外3カ所のDNA検査機関で判別可能なところまで
調べた苗を育成し、自社母木園で管理しています。
ごあいさつ
カジムラファームが取り組む
DNAオリーブについて
DNAオリーブについて
(有)カジムラファーム 梶村和男
DNAオリーブへの取組み
(有)カジムラファームでは、オリーブオイルの原産国であるスペイン、イタリア、フランス、ギリシャ、イスラエルで栽培されている中核品種の中から、DNA検査済みの苗をオーストリア・イタリア・スペインなどから輸入し生産、販売を行っています。また、DNA検査済みのものがない品種は、国内のDNA専門研究機関で判別を行いました。国内のオリーブ事情
日本国内で流通しているオリーブ苗、オリーブの木は、出生不明の不確定品種が多くあると思われます。このことは、生産者、販売者を含めて業者間でもあまり知られておらず、またこれまでほとんど重要視されてきませんでした。
理由は、樹形の美しさから、オリーブは庭木や鑑賞用としても需要が高く、実を収穫する食用と植栽用との境界線があいまいで転用されてきた経緯があるからです。しかし、近年の食の安全の意識が高まる中、(有)カジムラファームでは、品種名さえ定かでないことに疑問を抱きました。そして、下記の3本柱ができないものかと検討してきました。
理由は、樹形の美しさから、オリーブは庭木や鑑賞用としても需要が高く、実を収穫する食用と植栽用との境界線があいまいで転用されてきた経緯があるからです。しかし、近年の食の安全の意識が高まる中、(有)カジムラファームでは、品種名さえ定かでないことに疑問を抱きました。そして、下記の3本柱ができないものかと検討してきました。
品種を識別(トレーサビリティ)
DNA品種判別
自社輸入自社生産(安全)
植物のDNA検査の限界
当社では、国内のDNA専門研究機関でオリーブのDNA検査を行いました。植物のDNA検査というとあまり馴染みがないかと思います。種苗登録でもDNAは使われていません。ヒトや一部の家畜の場合は、血のつながった親子でもはっきりと判別できる高精度のDNA検査技術が開発されていますが、植物の場合は必ずしもそうではなく、違う品種でも同じDNA型を示すことがあります。同じDNA型のグループと考えるとわかりやすいかもしれません。植物は、1本の木から出た枝が、ある日突然何かのストレス(急な気温の変化やその他の影響)で突然変異を起こす事があります。業界では「枝変わり」と呼んだりします。その枝変わりした部分から先がずっと同じ性質をもち続けたとき固定したといいます。新たな品種の誕生です。元々の母体とは違う花や実をつけることがあります。同じ樹液、同じ幹なのに、見た目の違う性質を持った2つの品種が1本の木から伸びてゆくのです。2つをDNA検査しても区別できない時もあるそうです。このケースだと同じ木なので分からなくもないですが、オリーブも例外でなく、DNA検査ではある程度までは追求できますが、それ以上は判別不可能となるケースがあることは事実です。母木園管理の重要性
では、どうやって品種判別をしたら良いのでしょう。例えば30種検査して名前は異なるのに3種類が同じDNAという結果になった時、その判別は母木園で育てながら観察し、樹形、実の形、大きさ、熟期の違いを目視で判断することにしました。ですから、母木園の管理が非常に重要です。最後はDNAで判別できないものについては、観察(目視)で判断するのなら、最初から目視ですればいいじゃないかと思うかもしれませんが、オリーブの品種名は、一般的に出回っているものだけでも30種ほど、全体では500種、異名まで入れれば1500種とも言われていて、それに加え、日本に出回っている品種も定かで無いものも多くあり、実や葉を見るだけで500種の品種を区別することは不可能です。
品種の判別がピラミッドの頂点とするならば、まずDNA検査で頂点に近いところまで検査して判別し、それから先は母木園で観察(目視)にて違いを確認しようと考えました。そうすることでドナーを組み合わせる価値も出てくる、日本の気候風土に適応する品種試験にもなる、栽培に取り組もうとする人たちに母木園の品種を見て実の状態も確認してもらうことができる。そういったことで、DNA検査と母木園の管理、この2つが必要不可欠だと思い今まで取り組んできました。
DNA検査+母木園管理=カジムラファームのDNAオリーブ
以上の取り組みから生まれ現在育苗中なのが、当社のDNAオリーブです。100%でないDNA検査を、長年培ってきたノウハウを活かした母木園管理と目視による判断で補い、現時点で最良と思われる品種判別をしています。
母木園管理は日々進行中です。最近では、昨年はかなり結実したのに今年は少ない量しか取れなかったということがありました。花時期の雨の影響かとも考えていますが、自家受粉品種だけを組み合わせて園を構成して、結実テストをしてみようと計画中です。
トレーサビリティ
DNA品種判別
DNA判別し母木園で管理
DNAオリーブには次の様な価値が考えられます
- 1 . 出生不明、または特定できない品種との差別化
- 2 . それぞれの加工食品に適した品種でのご提案
- 3 . 由来のわかる品種判別苗木で、トレーサビリティにこだわる栽培
- 4 . 品種判別により、オイルにした場合の信頼性のアップ
- 5 . よりクオリティーの高い商品開発
DNAオリーブの供給体制
DNAオリーブ苗木販売は、2年生・3年生での販売となります。環境に適応させるため、国内農場で、集中管理、栽培されたものです。カジムラファームのオリーブ苗が、植栽後成長が良いのはそのためです。
自社農場で育苗中のオリーブ品種(DNA含む)
Dペンドリノ・Dコラティナ・Dホジブランコ・Dレッチーノ・Dバルネア・Dコレッジョラ・Dピクアル・Dフラントイオ・Dマンザニロ・Dアルベキナ・Dコロネイキ・Dピチョリーネ・ベルダル・カラマタ・エルグレコ・ミッション(うきは)・アスコラーナ(一般)・シプレッチーノ・モライオロー・ルッカ・ネバディロブロンコ・I-77・I-79・ボルショーナ・モルコーナ・ピアントーネ.マルチジャーノ・リモーナ・ドルチェアゴージャ・ペランザーナ・アスコラーナ(イタリア)・ノチェラーラ.デルベリーチェ・UC13a6・自社名木※
完全予約制 合計約30,000本
自社母木園には、現在30種ほどの母木が育っています
※自社名木…日本で唯一名木に選ばれたオリーブがカジムラファームにあります。その名木と同じDNAを持った赤ちゃん苗木です。カジムラファームでは、現在高さ1.0~1.8m(2、3年生)苗木の他、2.0~8.0mほどの大木まで、色々なオリーブの品種を生産、販売しています。
納品後のご注意
苗木の荷造りに際しましては、細心の注意を払い行っておりますが、万一異品種の混入及び当社の責任による事故につきましては、商品到着後の7日以内にご連絡下さい。すみやかに代替品の発送または返品を承ります。
その場合、同等品の苗木又はお買い上げ代金の返済をもって最大限の補償とさせていただきます。 お客様のご都合による返品は送料をご負担いただくようになります。
苗木の性質上、植え付け後の生育結果・結実結果(大きさ・形・味・風味)につきましては、責任を負うことはできません。
何かお気づきのことがございましたら、植え付け前に至急ご連絡下さい。 (有)カジムラファーム 梶村和男
その場合、同等品の苗木又はお買い上げ代金の返済をもって最大限の補償とさせていただきます。 お客様のご都合による返品は送料をご負担いただくようになります。
苗木の性質上、植え付け後の生育結果・結実結果(大きさ・形・味・風味)につきましては、責任を負うことはできません。
何かお気づきのことがございましたら、植え付け前に至急ご連絡下さい。 (有)カジムラファーム 梶村和男
DNAオリーブ、各種オリーブ苗の
お問い合せはこちらへ
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DNA検査工程
カジムラファーム母木園のオリーブ品種は全て次の流れでDNA検査を行いました。(かずさDNA研究所品種識別マニュアルより抜粋)
オリーブDNA型多型解析の流れ
作業(1)DNAサンプルの調製
オリーブ葉葉のサンプリングの様
DNA抽出に必要な葉葉100mgを採取する
DNA抽出の様子
DNA抽出に必要な葉葉100mgを採取する
作業(2) PCRによる鋳型増幅
PCR反応溶液の調製
PCR反応
サーマルサイクラーを使用してDNAを増幅する
サーマルサイクラーを使用してDNAを増幅する
作業(3) 蛍光フラグメントアナライザーによる多型検出 ~前処理〜
DNA抽出の様子
DNA抽出に必要な葉葉100mgを採取する
PCR増幅産物に電気泳動⽤試薬を添加する
しっかり混合する
遠心心分離離により壁⾯面に付着した溶液を回収する
作業(4) 蛍光フラグメントアナライザーによる多型検出
ABI3730xl(アプライドバイオシステムズ社)による電気泳動分析
プレートをセットする
蛍光ピークを検出する
DNA型判定
3730xlで検出した蛍光ピークをGeneMarkerソフトウェアで解析し、オリーブのDNA型データを取得する
判別した品種名
Dペンドリノ・Dコラティナ・Dホジブランコ・Dレッチーノ・Dバルネア・Dコレッジョラ・Dピクアル・Dフラントイオ・Dマンザニロ・Dアルベキナ・Dコロネイキ・Dピチョリーネ・ベルダル・カラマタ・エルグレコ・ミッション(うきは)・アスコラーナ(一般)・シプレッチーノ・モライオロー・ルッカ・ネバディロブロンコ・I-77・I-79・ボルショーナ・モルコーナ・ピアントーネ.マルチジャーノ・リモーナ・ドルチェアゴージャ・ペランザーナ・アスコラーナ(イタリア)・ノチェラーラ.デルベリーチェ・UC13a・自社名木※
オリーブ結実状況
カジムラファーム母木園でいろんな品種の成長試験を行ってまいりましたが、おおむね今のところ個体差はありますが育っております。ただ夏の蒸し暑さで病気にやられやすいものや寒さで少し葉を痛めるものも中にはあるようです。これから品種に合った栽培方法や技術の構築が大事かと思います。結実のほうは7、8年ぐらい先にならないと確認できないと思われていましたが5年ほどたった今年いろんな品種に結実し実の大きさも確認することができてきましたので紹介します。あくまでも平成27年度の天候でのデータですので参考にされてはと思います。
平成27年度カジムラファーム母木園結実状況一覧 【PDFダウンロード】